FX各種通貨ユーロ・USD

。通貨の本当の強さ

なものか調べてみた。通貨の本当の強さを示す実効相場、その代表であるFRBインデックスを見てみると、米ドルは本稿執筆時の最新データ4月20日現在で104.83となっている。  ちなみにこれは、97年8月8日以来のドル安値。ドルはやはり、ある特定の通貨だけに弱含んでいるわけではなく、対円を含むすべての通貨に対しておよそ10年ぶ 不動産投資りの安値をつけているということが改めて確認されたわけだ。  一方で、ドル実効相場のチャートをみCFDると、105前後というのはなかなか重要なレベルに当たることが見て取れる。  完全に割り込んできたとは言えないものの、足元でわずかに下回っており、かなり危険なレベルに位置していることだけは間違いない。しっかり割り込むようだと、フィボナッチ指数を適応させた大きな上昇幅に対する下げ幅の観点からも、100の大台割れが視界内へと捉えられる可能性もある。  いずれにしても、何故ドルがこれほどまでに安いのか。理由は幾外貨預金つもあるが、最大のものとなると、やはり米景気に対する不透明感が挙げられる。また、景気後退の懸念が指摘される一方で、インフレ率が高止まりしていることで、「景気後退期のなかの物価高を示す」スタグフレーションに陥る可能性が声高になりつつあることも米ドル安の大きな一因となっている面は否めない。  そんなことからすると、現在実質的な価値が10年ぶりの安値圏で低迷している米ドルだが、当面のあいだ劇的な投資信託回復は難しいように思う。(鹿の角) 米独関係不仲と中国の異変 無風G7の無気味さ  13日のG7は、「無風」のまま終わったようになっている。これには、最近のG7における「主役」2人が今回欠席したことの影響も小さくなかっただろう。ただし、この2人の欠席の裏側をのぞいてみると、少し気になるところもある。  4月G7を欠席した主役の一人は中国だ。中国は、日米欧先進国サークルであるG7では非メンバー国であり商品先物取引ながら、ここ数年は実質的に主役のような存在となってきた。G7為替協議といえば、中国人民元問題が主要議題に位置付けられてきたからだ。  そんな中国が、今回のG7には基本的に中央銀行である人民銀行総裁や財務大臣に相当する首脳クラスが欠席した。中国の政策当局者を招待して議論しても、実質的な効果がないことから、中国のG7出席ということに熱が冷めたということだろうか。  少し気になるのは、最近中国政府内での「対立」といった噂があったということ。人民元高を抑えるための米ドル買い介入によって巨額に蓄積された外貨準備の効率運用などをめぐり、政府と中央銀行の間に考え方のズレが生じ、その中で中央銀行首脳の解任、更迭、左遷といった噂も取り沙汰されていた。  これを踏まえてみると、G7が中国の招待に冷めたということ以上に、招待される予定の中国当局幹部の去就に「異変」が置きつつあるという可能性も気になる。中国の金融当局中枢に何らかの「異常事態」が発生しているとしたら、それはもちろん要注意だ。  もう一人の今回G7を欠席した「主役」は独シュタインブリュック財務相だ。一部報道によると、2月G7で、執拗に円安批判を繰り返した「円バッシャー」の主役がこのシュタインブリュック財務相だったという。そしてこの独財務相は、中国が参加した会合でも円安批判を続けたため、人民元問題を取り上げたかったポールソン長官らは「不快感を覚えた」(同報道)という。  このようなことからすると、米国のお膝元であるワシントンで開かれた今回のG7会合を、独財務相が欠席したのは、「米独関係不仲」の影響も勘繰りたくなってしまう。「無風」G7には危うさも秘めているということではないか。=蒼い稲妻= 英国版の本国送金法はポンド高要因  先日、英フィナンシャル・タイムズ(FT)紙が驚くべき報道を行なった。  それは、「英財務省が英多国籍企業の本国利益送金を無税にする税制改正案を提出」―との内容だ。つまり、05年に実施された米本国送金法の英国版といったものと考えてよいだろう。  ではまず05年の米本国送金法を、いま一度簡単に振り返って見たい。  正式名称を「Homeland Investment Act」といい、米国企業が海外子会社で上げた利益を米国に還流させることを促進する一種の税金優遇法案のことだった。もう少し具体的に言えば「米国に送金する際の税率を1年に限り軽減する」時限立法で、国内での再投資など一定の適用条件をクリアすれば、税率は従来最高の35%が5.25%にまで引き下げられることになった。  そんな優遇措置を企業が見逃すはずはなく、新聞発表ベースの数字を拾っただけでもコンピューター・サービス大手の『IBM』が海外子会社から90億ドル、また清涼飲料水PEPSIで有名な『ペプシコ』も75億ドル相当の本国送金実施計画を発表している。  ちなみに、筆者の手元に残る当時の資料を見ると、外資系銀行が発表した本国送金法を受けた米国への資金還流額の推計は最小でトータル800億ドル、最大では3000億ドルとなっている。最大の3000億ドルはともかく、仮に最小の800億ドルであっても米国の貿易赤字を2カ月以上ほどファイナンス出来る金額であることは周知のことだと思う。  したがって、それだけの金額がマーケットに「ドル高(orドル買い)」要因として影響を与えないことはまずありえない。  実際、米本国送金法の場合にはマーケットで大きな話題を集めただけでなく、非常に強いドルの押し上げ要因として市場参加者に記憶されている。  一方で、前述したFT紙が報じた英国版本国送金法の場合には、まだ導入が決定されたわけではない。そこを間違えないでいただきたい。  とは言え、実際に導入されれば米国の例から考えても、大きなポンド買い・ポンド高の材料となることは確実だ。導入の是非を含め、続報などのニュースには注意を払って欲しい。(鹿の角) FRBの悩み大きい 景気後退下の物価上昇  FRBが不安にさいなまされている。グリーンスパン議長、いやもっと前から伝統的にFRBは景気と雇用、インフレのバランスにもっとも腐心してきた。注意したいのは、あくまで「バランス」である。決してインフレファイターでも超緩和でも、「地政学的不安」でもない。景気と雇用、インフレこそが経済のバラメーターであり、その調和こそが目指すべき世界なのである。調和が崩れている、または崩れそうであれば、その分野に関して強力な政策を発動する。たとえば、第2次石油ショックとインフレーションに対しては、強力な金利引き上げによってインフレを退治し、景気後退と雇用減少の状態には断固たる金融緩和を断行してきた。また景気が巡航速度に到達すると、予防的引き締めでインフレを未然に防いだ。  FRBにとって恐怖とは、3つのバランスが全てマイナスの方向を向くこと。つまりインフレを抑えることが出来ず、景気後退し、雇用が減少することである。しかし、景気後退と雇用減少は通常タイムラグを生じて発生するので、特に景気後退初期と雇用減少は直接的には結びつかない。しかし、インフレと景気後退は時に両立し、スタグフレーションなどと呼ばれる。FRBは明示的にスタグフレーションの恐怖を語らないが、3月20―21 日の会合ではこのリスクをやや警戒していた。  例えば、景気下ぶれに関して、住宅市場の低迷、サブプライムローン問題もさることながら、設備投資の減少。  物価に関して言えば、エネルギー価格の上昇にふれ、大きな懸念を示している。特にガソリン在庫の衝撃的減少が、今後小売価格に大きな影響を与える可能性が高いからだ。景気後退で、物価が上がる、という危機的状況が起こりつつあるのだ。 景気後退には、段階的利下げで対応してきたFRBであるが、インフレが亢進してくるのであれば、利上げするしかない。しかし、インフレと景気後退が同時に起こるのであれば、FRBはジレンマに陥ってしまう。  過去のパターンでは、まずインフレを退治してきたFRBであるが、それはインフレがあまりにも激しかったからである。この微妙ながら力強いエネルギー価格の高騰は金融政策決定をますます困難にするだろう。 (石上) バックナンバーへ 米中通商摩擦が激化 中国保有の米債に関心  中国の映画や書籍などが米国の知的財産権を侵害しているとして、米国がWTOに対して提訴を行った。  それに対して中国政府は、米国の行動に「強い不満」を表明。報復的な意味も込めて、先週末に実施されたワシントンG7への出席を見送った。  つまり、米中通商摩擦が目に見える格好で激化しているわけだ。  そうしたなか、金融市場ではいささか気になる思惑が聞かれ始めた。具体的には「中国が保有する米債を売却したり、外貨準備に占めるドルの比率を大幅に低下させたりするのではないか」と言う話だ。  事実とすれば、中国の保有する1兆ドル以上もの外貨準備はほとんどが米ドルだと言われているため、仮に1%のポートフォリオ変更があっても、その影響は大きなものとなりそうだ。  月末に掛けて手当てされる「海外旅行者の特殊円売り需要」がマーケットで噂され始めた。  先日、旅行大手のJTBが発表した「ゴールデンウィークの旅行動向」によると、今年は期間中に54.8万人の海外旅行者が認められるそうだ。ちなみに、これは過去2番目だった前年から0.4%の減少だが、それでも過去3番目の高水準。  また、海外旅行者の旅行費用平均額はと言うと、平均で約25万円となっている。  54万人掛ける25万円、単純計算では1300億円ほどになるが、旅行費用のなかにはクレジットカードの決済などの分も含まれるので、もちろん1000億円以上の金額すべてに外貨需要が発生するわけではない。  しかし、ゴールデンウィークを前に徐々に商いが薄くなるなか発生する、特殊円売り需要は、やはり無視出来ない要因と言えそうだ。 (ひのえうま) 4年財務官が有力な渡辺氏 財務省の人事を読む  日本の通貨当局でもある財務省の定例幹部人事が6月にもおこなわれる見通しだが、その中で、通貨政策の実務責任者である財務官は、現在の渡辺氏(入省47年)が留任するとの見方が有力になりはじめたようだ。来年、日本がサミット(先進国首脳会議)開催国となるため、国際部門の幹部人事は基本的に据え置きが望ましいといったことがおもな理由。ただそうなると、前代未聞の「4年財務官」という超長期登板となる。  渡辺氏は2004年夏に財務官就任。今夏で、財務官在任記録も丸3年となる。かつて大物財務官とされた「ミスター円」榊原財務官でも在任期間は2年だったことが示す通り、財務官の平均的な在任期間は2年程度であり、渡辺財