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薄商い時に大きく仕掛ける

ンスパン前FRB議長による景気悲観ととれる発言が続いている。この裏には、グリーンスパンが、「自分がFRB議長だったら、もう利下げを始めている」といった、後任バーナンキ議長が後手に回るリスクへの懸念もあるのではないか。  少なくとも、グリーンスパンFRB議長時代の利上げから利下げへの転換は早かった。この政策転外為換は3回あったが、最短で3カ月、最も遅いケースですら7カ月だった。  今回バーナンキは、昨年6月で利上げを終了した。それからすでに今月で9カ月目に入っている。つまりグリーンスパン時代のパターンなら、もうとっくに利下げに転換していた、そんな段階になっているわけだ。 =蒼い稲妻= 2007-03-22 露系銀行は新投機筋 薄商い時に大きく仕掛ける 最近、インターバンク・ディーラーとの情報交換のなかで、たびたび俎外為上にのぼることがひとつある。  それは、あるロシア系銀行の積極的な動意についてだ。主戦場はポンド/円とされ、マーケットの撹乱要因となっている。また、ここ最近のポンド大荒れ相場の一旦を担っていることは間違いない。あるヘッジファンド関係者などは、「久しぶりに出てきた投機筋らしい投機筋」であると指摘しており、その動向には大いに注意する必要がありそうだ。  「投機筋」とひとくくりにしたくりっく365場合、インターバンクの経験が長い「プロ」を除く多くの参加者はヘッジファンドをイメージするのではないかと思う。筆者が業界入りした92年はちょうど欧州通貨危機が起こった年。ジョージ・ソロス氏率いる『クォンタム・ファンド』が「イングランド銀行を打ち負かした」―などとし、世界的に有名になったこともあり、筆者ですらそうしたイメージが強い。  もちろん、それはそれで間違いないのだが、実はヘッジファンドが一世を風靡する90年代以前には様々な形態の「投機筋」が存在していた。一例を挙げると、保有する外貨準備高を利用した一部の中央銀行、潤沢なオイルマネーを背景としワラントた中東筋、バブル時代の日本の生命保険会社や同事業法人(商社、証券含む)―などだ。  そのほとんどがヘッジファンドの台頭と入れ替われるように姿を消したが、中東筋については原油高の影響もあってか、ここ数年再び動意が活発化していることをご存知の方も少なくないだろう。  そして今回マーケットで噂されている「ロシア系銀行」とは、その名の示すとおりロシアのいち民間銀行である。  なお、かのロシア系銀行は、取引手法などについては幾つかの特徴がありそうだ。懇意にしている市場筋によると、そのひとつは「ソロス氏なども含め、かつてのヘッジファンドなどは目立たないようにこっそり取引したものだが、ロシア系の銀行は違う。薄商いを狙い目立つような取引が少なくない」という。  @東京早朝9時前Aロンドンタイム早朝Bロン不動産投資ドンクローズ―などにとくに大きく仕掛ける傾向が強いと言われている。つまり、薄商いでマーケットの流動性の乏しい時間帯を狙って売買をする意向を強く感じさせる。 (鹿の角) グローバルな流動性  2月に突如始まったかのように見えるグローバルな株価調整は、先週再燃してしまった。  筆者の考えでは、これは一過性のものではないだろう。巷にささやかれる通貨・株価調整の原因としては、@中国における資産課税強化や更なる金融引き締め懸念。Aサブプライムローンに代表される米国経済の予想外の景気減速への恐怖。B「円キャリートレード」の急激な巻き戻し、といったところか。  しかし、これらの懸念は何も先月に急に始まった訳ではない。例えば、06年前半の下落はすでにそうした金融引き締めと円キャリートレードに対する懸念が主たるものであったし、米国の景気減速では、ISM製造業景況感指数が景気判断の分かれ目となる50を下回ったのは昨年11月であったし、中国の金融引き締めも、不動産市場等の投機の抑制のために昨年初から断続的に実施されてきた。つまり株価や円キャリートレードにとって不利な状況はじわじわと積み上がっていた。  そのような状況が一変した理由として、マクロ経済的な要因よりも、むしろ、「グローバル流動性の収縮」がやっと市場に意識され始めた、ということだろう。つまり急落の原因とされているポイントは単なるきっかけに過ぎず、更にいえば後付の理由に過ぎない。相場は資金供給されていないのに放水し続けたポンプのようなものであった。言い方を変えれば、相場は自壊せざるを得ないレベルまで到達していた、ということだ。  グローバルな流動性の定義は難しいが、基本は先進国の中央銀行が供給するマネタリーベースの名目GDPウェートでの加重平均値であり、さらにそうしたマネタリーベースに対する信用乗数とみなすことが出来る。国際的な資本取引は、ドル、ユーロ、ポンド、円といった主要先進国の通貨が使用される頻度が圧倒的に高いからである。ドイツ銀行の松岡氏によれば、この定義でのグローバル流動性の伸び率の推移は、世界株価の上昇率をうまくトレースしてきた。しかも、このグローバル流動性の増加率は、世界株価上昇率に約9カ月先行している、という。注意すべき点は、昨年5月以降グローバル流動性の伸び率が急減している点。5月から9カ月を足すと、07年2月。偶然ではあるまい。(石上) FRB議長の市場評価は高まっている  NYからの情報によると、バーナンキFRB議長に対する評価が俄に上昇しているそうだ。  そのキッカケとなったのは先日の世界同時株安で、「その火消しは見事だったから」―などと解説されている。  覚えている方も少なくないだろうが、中国発の世界同時株安の端を発した2月27日の翌日にバーナンキ氏は下院予算委員会で民主党議員からの質問に対し、「米経済は緩やかな経済拡大を見通しに変更はない」―などと述べた。  バーナンキ発言について一部からは「楽観的過ぎる」などといった指摘も聞かれたが、発言がマーケットに大きな安心感を与えたことは正直否めない。そうした意味においては、マーケットの評価する声は適正とも言えるだろう。  しかし、まだ完全には沈静化したとは言えない。それは先週半ばに日経平均株価が終値ベースで前日比500円以上下げたことにも示されているように思う。引き続き注意する必要はありそうだ。  多くの企業が決算期にあたる3月期末が近づいていることで、リパトリエーションと呼ばれる対外資産を取り崩した国内への資金還流がマーケットで注視されている。前回レポートしたように、「3月は1年でもっとも動く」と言われることのひとつに、リパトリという需給要因も寄与していることは間違いない。  しかし一方で、3月期末に向けた駆け込み的な輸入企業の為替予約も根強く観測されている。一部では「フラット為替」と呼ばれる手法で、数年先までカバーする超長期為替予約に動く先もあるという。  期末が近づくにつれ、徐々に市場筋の動意が細ることも予想されるなか、如何なる値動きを辿るのか神経戦の様相を呈しそうだ。  理論派バーナンキは後手に回る バーナンキ・リスクが FRB(米連邦準備制度理事会)議長就任1年目を無事乗り切り、バーナンキ議長は金融市場の信任を得たようになっている。ただ景気局面の転換、相場の基調転換となれば話は別かもしれない。  ITバブルの破裂が始まったのは2000年の春。そこからナスダック指数は暴落に向かい、2002年秋には、高値からの反落率が8割にも達していた。そのような、ITバブル破裂のピークとなった2002〜2003年当時、こんな見方が一般化した。「日本経済は、バブル破裂を経て、その後低迷の長期化、『失われた10年』に向かった。その意味では、ITバブル破裂後の米経済の低迷も長期化は不可避であり、米経済もかつての日本同様に『失われた10年』に向かう」。  このような当時かなり一般化した見方は、今から振り返ると間違っていたことが明らかだ。バブル破裂後にいったん大底を打った日経平均とナスダックは、確かに200営業日程度の反発局面はきわめて似た動きを続けたが、その先は大きく異なる展開となった。日経平均がふたたび低迷に向かったのに対し、ナスダックは反発後の高値更新を続けたのである。  このような、日米における「バブル破裂後」の違いは、じつはある程度「予言」されていた。予言者は、A.グリーンスパン。グリーンスパンのITバブル破裂1年前、99年の発言は、今読んでも興味深い。  グリーンスパンは、「バブルの破裂は決して愉快な出来事ではないが、その打撃が経済にとって壊滅的だとは限らない」として、「バブル破裂=経済の長期低迷『失われた10年』」を否定していた。  ITバブル破裂後に、FRBの「日本バブル破裂研究」は一部で話題になった。当時のFRBの指揮官、グリーンスパンが、「日本の失敗」の反省に立ち、機動的な金融政策をおこない、それが日米の「バブル後」の違いにつながった可能性はある。  では、そのグリーンスパンの後継者、バーナンキは機動的金融政策といった「グリーンスパンの遺産」を引き継いでいるのか。市場信奉の色合いが濃いとされたグリーンスパンに対し、理論派のバーナンキは転換点で後手に回るリスクは基本的にある。それが試されている局面にありそうだ。  =蒼い稲妻= 「デフレ脱却宣言」慎重姿勢みせる政府・与党  政府が「デフレ脱却宣言」に慎重な姿勢を見せている。  適切かどうかは別にして、日銀がすでに金利の引き締めに動き始めており、「デフレ継続」といっても筆者などにはピンとこない。また実勢にそぐわないような気もするが、確かにまだ不安な要因も見え隠れしている。  ご存知の方が多いと思うが、政府はデフレ脱却について「物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないこと」―と定義したうえで、「4つの指標」を総合的に判断して決定すると指摘している。  すなわちそれは、@消費者物価指数AGDPデフレーターB需給ギャップC単位労働コスト―になる。  前述4つの指標について最近のデータを振り返ると、06年12月の毎月勤労統計調査では現金給与総額は4カ月ぶりに前年実績を下回った。つまり、Cに当たる賃金の伸び悩みは足元でもまだ続いていることになる。また、Aについても依然としてマイナス圏を脱却できない状況が続いている。  @については、今月2日に発表された最新データ1月分がプラスマイナス0、コア指数はマイナス0.2%となった。さらに専門家のあいだでは、次回発表以降のデータでも基本的な傾向は変わらない、と予想されている。  一方、それに対しBの需給ギャップは06年の第4四半期にプラスとなっ